みなさん、こんにちは。
今回は、次の問題を解いてゆきます。
その他の例題は以下のリンクを参照してください。
答え
(1)
\begin{gather}
L_0(x)=x+C_0
\end{gather}但し、\(C_0\) は積分定数とする。
(2)
\begin{align}
L_1(x)&=x\log x-x+C_1\\
L_2(x)&=x(\log x)^2-2x\log x+2x+C_2\\
L_3(x)&=x(\log x)^3-3x(\log x)^2+6x\log x-6x+C_3
\end{align}
但し、\(C_1\),\(C_2\),\(C_3\) は積分定数とする。
解説
\(L_0(x)\) を求める。
まず、\((\log x)^0=1\) と約束していたので
\begin{align}
L_0(x)
=\int 1\,dx
=x+C_0
\end{align}となります。但し、\(C_0\) は積分定数です。
\(L_n(x)\) の漸化式を求める。
\(n\geq1\) であることを用いて部分積分を行います。
\begin{align}
L_n(x)
&=\int (\log x)^n\,dx\\
&=x(\log x)^n-\int x\times \left\{\frac{n}{x}(\log x)^{n-1}\right\}\,dx\\
&=x(\log x)^n-n\int (\log x)^{n-1}\,dx\\
&=x(\log x)^n-n L_{n-1}(x)
\end{align}
を得ます。
\(n=1\) とすると
\begin{align}
L_1(x)
&=x\log x-L_0(x)\\
&=x\log x-x+C_1
\end{align}但し、\(C_1\) は積分定数です。
\(n=2\) とすると
\begin{align}
L_2(x)
&=x(\log x)^2-2L_1(x)\\
&=x(\log x)^2-2x\log x+2x+C_2
\end{align}但し、\(C_2\) は積分定数です。
\(n=3\) とすると
\begin{align}
L_3(x)
&=x(\log x)^3-3L_2(x)\\
&=x(\log x)^3-3x(\log x)^2+6x\log x-6x+C_3
\end{align}
但し、\(C_3\) は積分定数です。
最後に
今回は、不定積分 による関数の列 \(\{L_n(x)\}\) を考えました。
それを 定積分 にすると、区間に応じて数列 \(\{L_n\}\) を得られますね。
その区間の設定として例えば \(\displaystyle \left[1,e\right]\) を採用すると
- 漸化式 $$L_n(x)=x(\log x)^n-n L_{n-1}(x)$$ において \(\log x\) は、積分区間の両端の値を代入することで \(0\) または \(1\) になる。
ことが言えます。
この数列
\begin{align}
L_n=\int_1^e (\log x)^n\,dx
\end{align}に関しては、以下の記事で扱っています。
関連 : 数学IIICカテゴリー
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